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印刷用語集

【あ行】

アート紙
表面に顔料をつけ、均一になるように表面処理してツヤをつけた印刷用紙。白色で表面が滑らかなため、写真の再現に最適。口絵や高級印刷物によく用いられる。

アタリ
写真や図版が入るスペースに合わせて版下台紙に引いた線。指定のときに引いた罫が仕上がりのときに必要でない場合、「アタリケイ」と指定。

網点(あみてん)
写真などの階調のある原稿をオフセット印刷などで再現する場合に使う。点の大きさによって濃淡を表わす。

イメージセッター
デジタルデータからフィルムを出力する機械。印画紙・フィルムなどの感材に、レーザー光熱で感光印字する。

MO
MOディスク。光磁気ディスクのこと。画像など、制作に必要なデータの保存に用いられる。

凹版印刷
グラビア印刷ともいい、グラフ雑誌や写真集などに多く利用される印刷方法。

オフセット印刷
版に凹凸のない平版のひとつで、現在、主流を占める印刷方式。使う印刷用紙の形により、枚葉機と輪転印刷機に大別される。

折り
印刷物を製本するためにページ順に折りたたむこと。折ったもの。16ページ分の8つ折、8ページ分の4つ折など。

折り丁
折の終わった印刷物。通常、ひとつの折りが16ページで1単位(1台または1折り)となる。

オンデマンド印刷
on-demand印刷。「必要な時に必要な部数を提供する印刷」のこと。従来のオフセット製版で必要だった「版下づくり」の工程がなく、原稿の読み取りから複写・製本までを一貫処理できる印刷技術。小部数・多品種の印刷に対応。

【か行】

階調
写真やイラストなど、画像の濃淡変化。

仮製本
並製本のこと。

キャプション
本文や写真、図版につける説明文。注のこと。

級数
文字の大きさの単位。1級は1/4ミリ(0.25ミリ)。最小は7級、最大は250級。

行送り
写植の場合、行間を指定する言葉。文字の中央から次行の中央を指す。
「文字級数 + 行間」 。

組版
一定の規則に基づいて文字を並べ、版をつくる作業。電算写植システムとMacなどを使ったDTPシステムがある。

下版(げはん)
校了になった組み版、フィルムなどを製版・印刷工程に送ること。

ゲラ
ゲラ刷り、校正刷りのこと

孔版印刷
版に孔をあけ、インキをにじませる印刷方法。ガリ版刷りともいう。絹布を使い印刷するのがシルクスクリーン。

コート紙
アート紙より顔料の量が少なく、印刷効果としてはアート紙に劣るが、値段はアート紙よりも安い印刷用紙。

小口(こぐち)
本の背、あるいはのどを除く三方の裁ち口。上の小口は「天」、下の小口は「地」という。

ゴシック体
縦線も横線も同じ太さの和文書体。線の太さでさまざまなバリエーションがある。

コンバート
記録済みのデータを異なる形式・体系で変換すること。ファイル形式の変換。たとえば、MS-DOSでフォーマットされたテキストデータをMacintoshのフォーマットに変換する操作などを指す。

【さ行】

刷版(さっぱん)
印刷機にかけるために、金属、樹脂版、PS版に焼き付けた版のこと。

サムネール
レイアウトのアイデアをまとめるためのスケッチ。

上質紙
JIS規格の印刷用紙Aにあたる印刷用紙。ポスターや書籍の本文用紙によく用いられる。

CTP
「Computer To Plate」の略。DTPによる正確なデジタルデータを印刷に反映するため、フィルム製作を省力し、直接、刷版(Plate)を作ることを指す。

字送り
写植の指定の際、文字と文字の間をどれだけあけるか、歯送り数で示したもの。

字間
字と字の間隔。

字詰め
1行、1ページなど、一定のスペースに入る文字数。

斜体(しゃたい)
正体の文字を、右上がりに傾けた形が右斜体、左上がりに傾けた形が左斜体。

上製本
本製本ともいう。板紙にクロスなどの表装材料を張って作った表紙と中身とを、見返しという紙でつなぎ合わせて仕上げた本。

書体
種類は大きく分けて、明朝体とゴシック体の2つがあり、さらにさまざまな大きさや表情の書体に分かれる。

スキャナー
画像情報のコンピュータ入力装置。印刷物や画像データを円筒形のドラムに貼り付け、ドラムを回転させながら光で走査(スキャン)し、デジタルデータに変換する。

スクリーン線数
網点を作るためのスクリーンの細かさを示すもの。網点が1インチの間隔に何個あるのかを表現。80線、150線などに分かれる。線数が多いほど、表現は緻密になる。

正体(せいたい)
文字を変形させない正方形の文字。

製版
印刷用のフィルム作成のこと。台紙をそのまま撮影して刷版を作る「ダイレクト製版」と、できあがりのフィルムを集版していく「フィルム製版」がある。

【た行】

ダイレクト製版
台紙をそのまま撮影して「刷版」を作る製版方法。

台割り
一度に印刷機にかけられる16ページ、8ページなど一定のページ数を「1台」といい、全体のページ数を台ごとに区分すること。

台割り表
表紙から裏表紙まで、ページ順に本全体を台ごとにひと目で見られるように一覧にしたもの。台割りとも略す。

縦組み
右開きの本で、縦に文章を流す文字の組み方。


版面を2つ以上に区分し、文章を流す場合の一区切りのこと。2つあれば2段組み、3つあれば3段組みという。

段間(だんかん)
段と段の間の空間の余白。段間が狭いと読みにくいので2文字分以上あけるとよい。


本の下の部分。罫下(けした)ともいう

長体(ちょうたい)
正体の文字の左右を縮めた形。

DTP
デスクトップパブリッシング(DeskTop Publishing)の略。編集作業をすべてパソコンで行い、プリンターで印刷することも、ネットワークに伝送することもできる出版様式。従来の版下制作作業がパソコンで行えるため、時間と手間が省力化できる。印刷物の最終イメージを画面上で確認できるため、修正が比較的簡単な点が従来の電算写植との違い。


本の上の部分。頭ともいう。

電算写植
専用の機械を使って割付けと植字を行い、感光材料上に出力するシステム。文字の大きさの基準は、級数とポイント制。

凸版印刷
活字の凸部にインキをつけて紙に複写する印刷方法。活版印刷ともいう。印刷濃度が高く、文字も鮮明に仕上がるのが特徴。

ドキュカラー
フルカラー印刷対応のオンデマンド印刷機。

トリミング
主として、写真原稿やデジタル画像の一部を切り出したり、削除したりする操作。

【な行】

中とじ
のどを開いて針金や糸で綴じる製本方法。週刊誌に多く見られる。

並製本
仮製本ともいう。上製本のように別に表紙を作るのではなく、中身を表紙でくるみ、中身と表紙を同時に仕上げる製本方法。無線綴じが一般的。

入稿
印刷会社に文字、写真などの原稿類をレイアウトして渡すこと。印刷のデジタル化に伴い、デジタル原稿による入稿が増えた。

のど
本の綴じ目、綴じ目に近い部分のこと。

ノンブル
本のページ数を表す番号。英語でナンバーに当たるドイツ語。

【は行】


本文以外のところに入れた、書名、見出し、章のタイトルなど。

判型
印刷物の大きさ、あるいは寸法の比率。A判、B判、菊判、四六判、ワイド(AB)判などがある。

版下(はんした)
製版印刷するため、写真、文字、イラストなどをレイアウトした完全原稿。版下を作製する作業をフィニッシュワークという。

版面(はんづら)
印刷される範囲全体を指す。文章が組まれる部分のみについていうこともある。

PS版
アルミ製の板に親水性層を重ね、その上に感光性樹脂を塗布したオフセット印刷用の版。

フィニッシュワーク
原稿の仕上げ。製版の前準備、台紙の作成を行うこと。

フィルム製版
台紙をフィルム撮影したものとスキャナで別撮りした写真原稿などと合成し、できあがりのフィルムを集版していく製版方法。

袋とじ
印刷物を折って袋状になった方を小口にしてのどを綴じ、小口を裁断しない綴じ方。週刊誌の付録や和本に見られる。

プリプレス
印刷前工程。デザイン、割付け、文字組版、写真製版、電子画像処理、印刷版作製など、印刷以前のすべての工程を指す。

プレスキャン
あらかじめ原稿台全体を低解像度で撮ること。

平体(へいたい)
正体の文字の天地を縮めた形。

平版印刷
現在、印刷の主流となっている印刷方法。平らな版に水とインキをつけ、水と油(インキ)が反発する原理を応用して印字部分のみインキをつけ、それを転写して紙に印刷する。インキを一旦ゴム胴に転写することから、オフセット印刷と呼ばれる。

本製本
上製本のこと。

【ま行】

枚葉機(まいようき)
オフセット印刷機のうち、1枚ずつの用紙を使って印刷する方式。

見返し
表紙と裏表紙の裏側(表2と表3)に貼られ、本の中身と表紙を統合させる紙。

明朝体(みんちょうたい)
横の線が細く、縦の線が太い和文書体。本文によく使用される。線の太さにより、細明朝体から特太明朝体までバリエーションがある。

面付け(めんつけ)
1枚の印刷用紙に同じページ、同じ面を複数印刷できるよう刷版を焼き付けること。印刷後に裁断して使う。2面付け、4面付け、と表現する。ページものを印刷して、折った時にページ順に揃うよう刷版を配置することも「面付け」という。

【や行】

横組み
左開きの本で、横に文章を流す場合の文字の組み方。

余白
版面と小口、のどに生じる白い部分。

【ら行】

ラフレイアウト
実際のレイアウト用紙を使い、サムネイルよりもっと具体的に現物に近づけたもの。イラスト、写真、文章などのおよその配置を表す。

リーフレット
一枚ものの綴じられていない印刷物。

リップ(RIP)
印刷用にポストスクリプトデータをビットマップイメージに展開するプロセッサ。文字やイメージデータを走査しながら、ビットマップに変換する。

輪転印刷(りんてんいんさつ)
印刷用紙も刷版も円筒状に巻きつけて、両者を回転させながら印刷する方式。巻き取り紙を使う。

ルビ
漢字の脇や上につけるふりがな。

連続階調原稿
写真、絵画、毛筆などのように濃度が連続的に変化しているもの。

【わ行】

和製本
わが国で古くから行われている製本様式。片面刷りしたものを二つ折りにし、袋綴じにした製本方法。1冊ずつの手製本となる。

割付け
文章や写真、イラスト、図版などの原稿の要素を紙面にどのように配置するか決め、指定すること。レイアウトともいう。

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