『わたしの水彩スケッチ日本紀行』　山本 泰 さん（岡山県在住）

風景を描いていて強く感じたのは、平和で戦争のないこの国のありがたさです。

それは、先の戦争で大きな犠牲を払ったうえに何とか手にした貴重な幸せです。
しかし、国が経済的に豊かになると、そのことをつい忘れがちになります。また、経済発展に伴う、時として無計画な開発の結果、美しい景観や町並み、そして古い歴史的建造物が急速に失われていくのも目につきます。
長い歴史に裏打ちされた日本のかけがえのない文化と豊かな自然を守りたい、平和な日本を次の世代に伝えたい、という思いがスケッチを続けるうちに私の中に次第に強くなってきました。
日本の美しい国土と人々の平和な生活、そしてそれを支える地球環境全体は、私たちが意識的に守ろうとしなければ守れるものではありません。私は日本各地の水彩スケッチを通して、そのことを若い世代に伝えたいと思っています。 （あとがきより）

日本は本当に美しい。日本各地を巡りながら、自らの琴線に触れる風景を丁寧に選び取り、伸びやかに描いた水彩画とエッセイ。 著者の優しさと、芯の強さが絵の中に広がって、いつしか日本の原風景の中へと私たちを誘います。

《お客様の声》
お世話になります。昨日、本200冊が自宅に届きました。どうも有り難うございました。
素晴らしい出来上がりで、大変嬉しく思いました。
この本は私の作品というより、リーブル出版社の皆様との共同作品という気がいたしました。編集、印刷のレベルが非常に高く、満足しています。
例えば、絵の色も原画に忠実で、むしろ原画よりよりよくなっている気がしました。