今回装丁は著者から使いたいと希望のあった写真で作りました。海に向かう後姿は著者の二人のお子さんです。とても素敵な写真なのですが画質やトリミングのされかた、色など装丁として使うのにとても苦労しました。
今回に限らず、装丁用に写真をお持ちいただいたり、イメージをもってこられるお客様はたくさんいらっしゃいます。それを活かした装丁ももちろん制作させていただきますが、プロのデザイナーとして、また出版社として違う写真やイメージの方がその本がもっと人の目にとまり、お客様に喜んでいただける装丁になるのではないか、と判断させていただいた時は別の装丁案もお作りさせていただいて、お客様に提案させていただくこともあります。
今回もお客様からお預かりした数枚の写真の中から選んだものを使い、こちらから提案させていただきましたが、指定の写真を装丁としてつかって欲しいと著者の強い思いがあったと娘さんからお話があり、この写真を活かせるよう試行錯誤の末、今回のかたちになりました。