63歳で会社を退職して、自分の人生を振り返った時、無性にそれを一冊の本に纏(まと)めたい気持ちに駆(か)られた。
小説なんて一度も書いたことはないのに … 、出来上がれば、それは自伝小説? イヤ違う? 訳が分からないことが頭のなかを駆け巡る。
前段階で悩んでも仕方がない。とにかく書くことにチャレンジしてみよう!
書き始めるとペンが全く進まない。多分小説家気取りで、凝(こ)った表現を考えたからだと思う。
やはり自分には向いていないのかな? 諦(あきら)めかけたとき、ふと原点に返って「自分は何がしたいのか」と考え直してみた。
すると「自分の人生を、自分の人生に対する想いをそのまま素直に表現すればよい。気取ることなんか一つもいらない。何をしているんだ」と自分に叱られた。
そこからは、嘘(うそ)のようにスムーズにペンが走り出した。
何か月か経って、ほぼ小説らしい形ができてきた。これからどうする?
パソコンのネットで、「本 自費出版」で検索してみた。
大手の出版社から、中小の出版社、沢山ヒットする。一通り目を通してみた。
そのなかから2社を選んだ。
ひとつは、東京本社の「幻冬舎」。
もう一つは、高知の「リーブル出版」。
そのなかで、何故かリーブル出版が気に懸かった。
リーブル出版社の企業理念、『「本当の幸せは、自分だけが幸せになるのではなく、自分の周りのみんなで幸せになること。」
「幸せコーポレーション」という企業テーマには、リーブルという高知の小さな会社から幸せの輪がどんどん広がっていきますようにという願いが込められています。』
の文章が頭から離れない。
実は、自分の小説のテーマも、「人が幸せに成るには、どうすれば良い」だった。
意を決して、電話をする。
「初めて小説を書いて、それを本にしたいと想っています。全くの素人ですが」
「大丈夫です。できている原稿をお送りください」
優しかった。
その後、2・3回原稿のやりとりをすると、素稿が小説らしく生まれ変わるのが自分でもハッキリと分かった。
指摘は、的確であり、あたたかさも感じた。
小説として体(てい)をなしてきたとき、初めて、契約の話が出た。
忘れていた。リーブルさんにもっと早く契約の話をするべきだったのに、甘えていた自分を恥じると同時に、感謝の気持ちが湧いてくる。
そこからは、小説の完成、出版まで一直線!
出来上がった本『最幸の人生に挑む』を手にした感動は、生涯忘れることはない。
「リーブル出版に決めて良かった。リーブル出版とともに歩めて良かった」心からそう想う。
『最幸の人生に挑む』
著 北 昊輝
並製本 A5 406ページ
定価 1500円+税
ISBN978-4-86338-210-7