リーブルではどんな出版物でも印刷物でも、製版前には必ず文字校正を行います。校閲・校正専門スタッフがいるわけではなく、編集者や制作室のメンバーで互いに校正を行っています。その内容を少し紹介していきたいと思います。
まず紹介するのは「数字」について。近年では、書籍でも新聞でもチラシでも、数字は「洋数字」で表記されることが一般的になっています。ただ、全てを洋数字にすれば良いわけではなく、漢数字表記が正しいとされる場合も多々あり、それが私たちの頭を大いに悩ませています。
たとえば、
2011年11月に1郎さんが1人ぼっちで1輪車に乗り、1丁目にある第1小学校から10m先のお店で10割蕎麦を1丁前に1人前を食べて、1,2を争う味と1分の隙もない100%の店構えに100点満点の評価をした。(写真2枚目参照)
さてこの文章、どこが洋数字でどこを漢数字にすべきか分かりますか?
答えはこちら
2011年11月に一郎さんが一人ぼっちで一輪車に乗り、1丁目にある第一小学校から10m先のお店で十割蕎麦を一丁前に1人前を食べて、一、二を争う味と一分の隙もない100%の店構えに百点満点の評価をした。(写真3枚目参照)
どれぐらい正解したでしょうか?
漢数字にする基準は、名刺、熟語(語全体で特定の言葉を表すもの)、故事、成句、慣用句などです。(写真4枚目参照)
ちなみにリーブルの校正方針は、明かな誤字脱字で無い限りは、著者の意向を第一としつつも、基本的な校正基準を共同通信社発行mの『記者ハンドブック』に則っています。ただなかなか一筋縄ではいかず、ハンドブックに記載されていな数字表現もよく出現するため、その度にこの場合はどの事例に当てはまるのだろうと頭を悩まし、分からない場合は、制作室内で誰かと相談し合ったりして、最終的にはその書籍の担当者が決定を下します(著者に伺いを立てることもあります)。
こうして文字との闘いは明日も続くのです。
続く…